皆さま こんにちは!
経営総合プロデューサー/中小企業診断士の
西本文雄です。
いつも株式会社 事成すのサイトを
閲覧いただきありがとうございます。
前回の内容は
『強い中小企業』へと
『結果を出す経営者』へと
そのための『経営理念』の大切さ
をお話してきました。
前回のお話>経営とはなにか?経営理念の大切さと浸透方法を改めて考える
もう、皆さまは経営理念の大切さは
十分理解しておられますよね。
そのため本当に知りたいことは
『じゃぁ、いったいどうすればいいの?』
ってことなのだと思います
そこで今回は
会社を変えちゃった実例を
お話していきたいと思います
どうぞお付き合いくださいませ。
我々はこれまで
500社を超える企業と
がっつり向きあってきました
そうすると
面白いことに気付いてきます
おそらく皆さまも
同じ立場であれば気づきます
成功している企業のカタチって
実は。。。
とても似通っているんです
ところが。。。
失敗している企業のカタチって
本当にさまざまな様相を
呈しています
『軸がブレて何やら怪しい』
『従業員の元気がない』
『整理整頓ができてない』
などなど
一見、良さそうに見えても
何かしらの違和感があって
そんな事情も企業によってそれぞれです
しかし逆に
成功している企業は
よく似ているんです
そのひとつの要素として。。。
『ビジョン=ゴール』を
設定していること
が挙げられます
成功する企業は
必ずと言っていいほど
自分達がどうなるべきか?を
しっかり設定していて
そのために何をするのか?を
明確に決めています
え? 当たり前ですか?
あなたの会社でも決まっていますか?
いやいや、そうではないんです
決まってそうな会社は
多いかもしれません
しかし実際に
中小企業経営者にお聞きすると
こんな決め事をよく耳にします
目標の売上高
経営理念
行動方針
営業ポリシー など
もう、おわかりですよね
これはポッカリと
大切な項目が欠落しています
どういうことか?
どの山を登るか?と
どうやって上るか?
が明らかでないのです
目標の売上高=山の高さ
経営理念=登る理由
行動方針=登る姿勢
営業ポリシー=足の進め方
の捉え方かと考えます
これだけでは本当に
なんのリアリティもありません
残念ながら偶然でもない限り
目標を達成することは
ないでしょう
不足しているのは。。。
具体的にどの山を登るのか?
近所の小山?
乗鞍岳?
富士山?
エベレスト?
具体的な目標設定なしでは
具体的な登山ルートを
検討・攻略ができるはずも
ありませんよね
また、そのルートを
進むために必要な装備は何で
どのように調達するのか
登山ノウハウがないなら
いつ、どうやって習得するか
成功する会社は
それらを明確に決めていて
誰にでもわかるように
しているのです
そういった現実を伝えてみたら
すぐ実践して結果を出した
そんな会社がありました
そんな実例を紹介してみましょう!
その会社は金属切削加工業を営む
売上は約3億円で従業員10名規模
どこにでもある
何の変哲もない製造業でした
で、社長にこの話をしたら
『へー、そうなんだ!
うちでもやってみよう!』と一言
こちらもそんなに期待は
していないこともあって
伝えたことも忘れていたほど
ところが久しぶりに
その社長とお会いできる機会があったんですが。。。
ボクを見つけるなり
向こうから必死に走ってやってきて
『西本さんにご報告があるんですよ!』と
いったい何事かとお聞きしてみると
こういうことだったとのこと。。。
今回のお話を伝えた夜にちょうど
若い従業員達と一緒に居酒屋に行ったらしい
その席でこういったのだと
『今日、経営コンサルの先生に言われたんだけど
成功する会社はどうも登る山とそのルートを
具体的に決めているらしい。。。
我社が登るとしたらどんな山だろうなぁ』
その社長は別に大きな期待はなく
ただの独り言というか
ちょっとした意見が聴ければいいな
という気持ちで質問したらしいのだけれど
実は。。。
帰ってきたその答えに仰天したのだそうだ
『社長、そんなの決まってますよ!
うちは昔から細かい加工が得意なんだから
とことんその道を極めるべきです!
そっちのがカッコいいし、なんだか自慢できます!』
『あ、わかる、わかる。
先輩に聴いたのだけど、
昔は他社がやれない微細加工を
バンバン受けてたらしい!
そんな新しい仕事はないんですか?
自分もチャレンジしてみたいです!』
正直、その会社は業績は下降気味でした。
主要A社からの受注が6割、B社から2割と
上位2社で8割と依存率が高く
それでも生産キャパが埋まらないため
どちらかというと得意分野でない受注が
多かったのだとか。
もちろん価格交渉も
客先からの言いなりで
利益率は低いため
黒字が出づらい構造となっていました。
そんな中、ひょんな質問から
若手の本音を聴いた社長は
思い出したのだそうです
我が社の本来の姿を
我が社のアイデンティティを
そしてその席で若手社員たちに
こう言ったそうです
『わかった!我が社の山はそこにしようか!』
そうしてA社のビジョンがこうなりました
『我が社は微細加工で地域No.1になる!』
どこかのアニメのキャッチコピーのようですが
これは実話です、笑
実は今回のやり取りで
最も変わったのは
社長自身の意思決定でした
当社のビジョン=ゴールが
『微細加工で地域No.1』と
決まったことで2つの施策を実施
ひとつ目は従業員の技術的向上策
これまではOJTが中心で
受注した製品の製作時に
手取り足取りの指導がメイン
現状では技術を研鑽する機会が
限定的となっているため
退職した高い技術を持つOBを
再びアルバイトで来てもらい
週に2時間の徹底指導を依頼
さらに体系的に技術を学ぶため
外部研修に積極的に参加させて
それをそのまま週に一度の
勉強会で披露してもらうこととした
そして。。。ふたつ目は
測定器の精度向上を目的とした
新規設備投資に踏み切ったのだ!
これまで品質検査は主に
高精度な電子マイクロメーターに頼っていたが
数千万円する三次元測定器を購入した
なぜなら。。。
日進月歩で高精度化する
顧客ニーズに対応しながら
『微細加工で地域No.1』になるには
必要不可欠な投資だったからです
その社長は後から語ります
ビジョン=ゴールを設定しなければ
絶対にこのような意思決定することは
なかったと
そうして。。。
自分が言った意見がビジョンとなり
それにより高額な設備が我が社に
やってきた若手従業員は
必死に技術を磨いた結果
難しい案件をクリア
現在、難加工の受注が増えており
利益率は軒並み向上したので
久しぶりに出会った西本の顔を見て
駆け寄ったというわけです。
しかし、本当に人間の
『素直さ』というのは
ものすごいパワーを持っています
ただの成功事例を話しただけで
ここまでの行動を起こしているとは。。。
ボク自身も正直、想像を絶する事例でした
皆さまも ビジョン=ゴール設定
一度試してみると
意外と早期に結果が
転がり込むかもしれません
それでは今回はここまでとなります。
今後もよければどうぞお付き合いくださいませ☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては頑張る経営者のために
すべては皆さまの笑顔と元気のために