あなたはご存知ですか?銀行の融資審査員がこっそり見ているポイント
皆さま こんにちは!
経営総合プロデューサー/中小企業診断士の
西本文雄です。
いつも株式会社 事成すのサイトを
閲覧いただきありがとうございます。
財務デザインは本当に重要です
この会社が社内外から
どのように見られているのか?
あるいは
どのように見られたいのか?
を定義してしまいます
そのため予め
我が社はこのような決算書をつくる!
と狙っていくことが大切です
一方で、この決算書は
資金調達をする上で
とても重要な機能を果たすのです!
今回は銀行の融資審査員の
決算書の見方について
お話していきたいと思います
どうぞお付き合いくださいませ
資金調達の重要性ついて
もう、ここについては
十分すぎるほど理解を
されていると想像します
ですが念のため改めて
説明を進めて参ります
会社って黒字の時もあれば
赤字の時もあります
もちろん我々経営者は
黒字を狙いますが
想い通りにいかないこともありますし
逆に利益が出過ぎて
特別な経費を計上するなど
戦略的に赤字にすることもあります
しかし、それで直接
会社が倒産することはありません
会社が倒産するのは。。。
必ずお金がなくなった時です!
人間や動物の一生は
さまざまな理由で
終わりを遂げます
しかし会社の一生が終わる理由は
かならず同じです
『お金』は貨幣です
すべての価値はこの
貨幣によって評価され
その対価交換によって
やり取りがされます
つまり。。。
『すべての価値をつなげる』
役目をもっているのです
そのため
会社にとっての『お金』の欠乏は
価値交換機能がなくなることを意味し
対外的関係が断ち切られます
まるで我々人間にとっての
血液のような存在
そのため
資金は重要な機能を保有しており
その事業規模に準じた必要な量を
下回るわけにはいかないのです
この会社の生命線に関わる仕事
つまりその資金の調達は。。。
経営者のとても大切な仕事なのです
資金調達方法の多様性ついて
この資金調達方法は2つの方向があります
自ら利益を上げて
税金を払った残りを
内部留保として蓄積していく方向
そして外部から調達する方向です
もちろん自己利益を
蓄積していく方向が
王道なのですが。。。
それには時間がかかり
現代の時流の速さに
ついていけない事もあり
一般的に
外部からの調達も
検討の余地があります
選択肢は大きく3つです
会社の資本金を増やす
経営者本人や家族、友人、知人など
我が社に投資するヒトを見つけて
資金投入していただきます
金額や株式の種類によっては
会社を支配されてしまうリスクを
しっかり対処していく必要が
ある方法です
クラウドファウンディングを活用する
近年、脚光を浴びている
新しい資金調達方法です
一般市場に対し
会社を応援して欲しいメッセージを発信
一人、一口いくら出してもらって
代わりに特典を提供するスタイル
これはトレードオフで
あとから価値提供をする必要があるため
資金調達というよりは
どちらかというと予約販売的な
使い方がベターかと
つまり広報宣伝目的だと
割り切るべき施策かと考えます
金融機関からお金を借りる
支配リスクも、価値提供リスクもない
より現実的で検討しやすい方向は
こちらとなるでしょう
銀行からの資金調達を考える
銀行はもちろん営利企業です
彼らもビジネスですから
危ない橋を渡るわけにはいきません
ですから、貸して下さいと申し込んでも
『はい、はい、どうぞどうぞ!』と
簡単に事が運ぶことはありません
大金を会社に貸そうと思えば
それ相応の信用があるか?
との視点で審査されることになります
ま、当たり前と言えば
当たり前ですよね
審査の視点は下記の2つです
過去の視点
これまで我が社が何を考えて
何を行ってきたのか
当然ここは確認されます
そりゃ、そうですよね!
現状の視点
では現在の会社は元気か?
現実に従業員は明るく働いているか?
しっかりと利益は出ているか?
未来の視点
今後の事業展開の計画は?
融資することで事業が拡大するか?
資金を貸しても返せるか?
この未来の視点が
もっとも重視されますが
ここを確認することは
けっこう難しい作業ですよね
そのためもちろん
将来の事業計画の
実現性も注視されますが
最終的に経営者が
信用に値するかどうかが
融資審査に大きな影響を及ぼします
銀行の融資審査員の決算書の見方
そういった視点で審査される
銀行の融資審査ですが
具体的に決算書をどう見るのか?
についてお話していきますね
過去の視点
決算書の見方のところでも
お話しましたが
やはり『会社の生き様』が刻まれる
【純資産】を重視します
具体的には
自己資本比率を見ます
自己資本比率 = 純資産合計額 ÷ 負債・純資産合計額
これは
負債は他人資本
純資産は自己資本
と呼ばれています
つまり自己資本比率とは
返済不要の自己資本が
全体の資産額の何%であるかを
示す数値です
この指標でもって
我が社の強さが評価されます
この自己資本はやはり
厚くして置きたいところ
しかし実際には
本当に実力を持つ会社も
節税目的で利益を抑制し
ここが薄い企業がほとんど
強い会社になりたいと思いながら
悪質な会計専門家の言葉を鵜呑みにして
自らその要因を排除している
これは本当に本末転倒
もったいない話です
現在の視点
ここでは損益計算書(PL)の
【経常利益】が注目されます
この指標には結局
現在の当社事業の実力が
表現されているからです
未来の視点
これは単年度というより
過去からの推移に
注目が集まります
売上高前年比の推移
売上総利益率の推移
経常利益率の推移 など
やはりこの推移が
向上しているなら
未来も向上すると読みます
そりゃそうですよね
改善努力を続けて
その成果が現れているなら
未来も担保されると
いう見方がされます
さて、いかがだったでしょうか?
もちろんこれ以外にも
あらゆる指標がチェックされますため
一概にこれだけ良ければ良いという
そういった単純なものではありません
しかし、こういった視点で
我が社が見られている事実を
まずは知ることが大切です
今後はどう見られたいか
という理想を掲げて
そこから逆算して
今取り組むべきことを考える
そしてこうやればうまくいくと
そう信じて生み出した仮説を実行して
検証することで改善を繰り返す
そういった成長サイクルを
企業の仕組みとして装備するには
どうしても
モニタリングできる指標が必要であり
決算書は共通言語として
その役目を果たしてくれるのです
これを活かさない選択肢は
ないと思いますがいかがでしょう?
さてそれでは今回はここまでとなります。
次回もよければどうぞお付き合いくださいませ☆